【職員】7月28日は世界・日本肝炎デー 一度は肝炎ウイルス検査を受けましょう!
2023年07月26日
日本肝炎デー・肝臓週間のお知らせ
― 一度は肝炎ウイルス検査を受けましょう ―
1.日本肝炎デー・肝臓週間について
世界保健機関(WHO)は2010年に、世界的レベルでのウイルス性肝炎のまん延防止と感染予防の推進を図ることを目的として、毎年7月28日を世界肝炎デーと定め、肝炎に関する啓発活動などの実施を提唱しました。日本でもこれに呼応し、7月28日を「日本肝炎デー」、日本肝炎デーを含む1 週間を「肝臓週間」と制定し、国や地方公共団体等が協力しキャンペーン活動を行っています。具体的には、肝炎に関する知識、予防、治療に係る正しい理解が進むよう普及・啓発を行い、肝炎ウイルス検査の受検を促進しています。この機会に本学でもウイルス性肝炎に関する啓発活動や予防活動を展開する目的で、全職員一斉に本メールをお送りする次第です。
2.ウイルス性肝炎について
ウイルス性肝炎はさまざまなタイプの肝炎ウイルスの感染によって起こされます。
我が国では、B型とC型の肝炎ウイルスの感染によって引き起こされる慢性肝炎が特に問題です。B型とC型の肝炎ウイルスは主に血液を介して感染しますが、出産を通して母子感染することもあります。また、かつての集団予防接種における注射針の使いまわしで感染した人もいます。日本人全体のB型とC型の肝炎ウイルスの感染率はそれぞれ約1%と言われています。いずれも長年月にわたって感染し続けると、一部の方は慢性肝炎→肝硬変→肝がんと進展し死亡に至ることもあります(下記1参照)。
3.肝がんについて
日本人の肝がんの多くは、C型肝炎ウイルスの持続的感染が原因です。一部はB型肝炎ウイルスも原因となります。都道府県別の肝臓がんの死亡率統計によると、令和2年においては福岡県は第4位と高い結果でした。福岡県ではB型とC型の肝炎ウイルスの感染率が高いことが原因として考えられます。
4.肝炎ウイルス検査について
肝炎ウイルス検査としては、B型肝炎には「HBs抗原検査」、C型肝炎には「HCV抗体検査」があり、それぞれを受けることにより、当該肝炎ウイルスに感染しているかどうかがわかります。知らないうちに感染していることもあり、また、感染していることを知らないまま放置すると、肝硬変から肝がんに至る場合もあります。まだ肝炎ウイルス検査を受けたことがない方は、一度は検査を受けましょう。
肝炎ウイルス検査が受けられる病院は地域ごとにインターネットで検索できます。
(参照)肝ナビ(肝炎医療ナビゲーションシステム)
https://kan-navi.ncgm.go.jp/index-b.html
初回の検査であれば、多くの病院で無料で受けられますが、予め電話で確認してから受診してください。保健センターで紹介することも可能です。もし肝炎ウイルス検査を受けましたら、結果が陰性でも陽性でも、保健センターの産業医か保健師に報告して頂きますようお願い致します。健康管理の目的のみに利用し守秘義務を厳守します。陽性の場合は、お住いの近隣の肝臓専門医を紹介することも可能です。
5.肝炎ウイルス検査がもしも陽性であったら
肝炎ウイルス検査がもしも陽性と判明したなら、自覚症状がなくとも専門医のもとを必ず受診し、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進展していないか、血液検査と腹部エコー検査等を受けて経過観察してもらいましょう。また、抗ウイルス治療によって、その後の肝硬変、肝がんへの進展を防ぐことが可能ですので、専門医と相談してみましょう。抗ウイルス治療については保険適用であれば、自治体による医療費助成制度の対象となりますので、自己負担が軽減されます。
◎「知って、肝炎プロジェクト」(肝炎総合対策推進国民運動事業)https://www.kanen.org/
※各地区保健センターでご相談を受け付けています。